こんばんは!
催眠を心理学で科学する「催眠心理学」
神戸ヒプノセラピー、催眠療法ベレッツアです。
さて、催眠と暗示で潜在意識にアプローチするヒプノセラピー。
そのヒプノセラピーで使う催眠術とはいったいどのようなものでしょうか。
もし、
という人がいればこちらをご参照ください。
さて、今回は、雨の音を聞きながら、「催眠と暗示で潜在意識にアプローチするヒプノセラピーで使う催眠術」について、触れてみます。
それでは、どうぞ。
あなたの潜在意識を解放する催眠
まず、催眠についてポイントをもう一度押さえておきましょう。
- 催眠は、「完全なリラックス」
- 催眠は、「完全な自己コントロール」
- 催眠は、「完全なる集中」
このような催眠状態にはいると、潜在意識を開放することになり、トランス状態になります。
周りから見るとまるで寝ているように見えます。
こんな感じ?↓
でも、これは決して寝ているわけではありません。
リラックスしているから脱力しているだけ。
その証拠に、催眠術師が
というと、起きますよね。
こんなところからも、寝ているのとは違うことが分かります。
リラックスして、催眠術師の言葉だけが聞こえている状態が催眠状態。
これは、心理学でいうカクテルパーティー効果と同じです。
それでは、カクテルパーティー効果についてちょっと説明しますね。
カクテルパーティーとは大勢の人が参加している立食パーティーのことで、たくさんの人がお酒を楽しみながら、ワイワイ、ガヤガヤと各々が好き勝手に話しているパーティーです。
結構にぎやかなパーティーなのが、このカクテルパーティー。
こんな感じです。↓
とても盛況そうですよね。
さて、ここで、ちょっと想像してみてください。
このカクテルパーティーの会場の中はとても賑やか。
だから、おそらく、誰が何を話しているかは聞き取ることができないでしょう。
耳に音として他の人の声が入ってきてはいるのですが、理解できない状態ですよね。
そんな時に、あなたの名前を親しい友人に呼ばれたとしましょう。
恐らく、あなたは、その名前を呼んだ友人がどちらの方向に居るかがすぐわかり、その人の方を向くことができるはずです。
そして、今まで話ができなかったくらいにぎやかだったのに、その友人と話を始めると、周りの声が聞こえなくなり、友人の声だけが聞こえるようになります。
これが、社会心理学や行動経済学で有名なカクテルパーティー効果。
つまり、集中することにより、周りの音を遮断し、必要な声だけを選別し認識する能力をあなたは持っているのです。
ここで、催眠の定義をもう一度思い出してみましょう。
催眠=集中ですよね。
つまり、あなたが催眠に入ったら、とても集中している。
だから、あなたの無意識とコンタクトを取っている催眠術師やヒプノセラピストの声であなたの無意識と催眠術者とがつながるのです。
それで、催眠にかかっている時は、催眠術師の声をすべてあなたの無意識、潜在意識が聞いているのです。
だから、あなたの潜在意識が解放されるのです。
潜在意識にインストールされる暗示の秘密
潜在意識を覆う「クリティカルファキュリテイ」。
(※クリティカルファキュリティはこちら「催眠術にかかる人、かからない人」で確認。(^_-)-☆)
その意識と無意識の境目を催眠で取り除くのが催眠。
そうすると、あなたの無意識の中に入ってくる情報は、そのまま受け取られるようになり、選別がなされず、全てのもの、全ての事、全ての暗示が潜在意識にインストールされるようになるのです。
薄暗い部屋でゆったりと椅子に腰かけ、自分の好きな音楽を聴いているところを想像してください。
あなたは、とてもリラックスしています。
音楽があなたの心の中にしっくりとはいって来るのを感じられるでしょう。
その音楽から、想像できるイメージは、あなたの意識のすべてを占めるでしょう。
他のことは聞こえず、考えられず、見えません。
聞こえてくる音楽だけが、あなたの世界になるのです。
そんな時には、その音楽のイメージの世界が、ありありとあなたの目の前に浮かび上がり、現実味を帯びた世界と感じられる。
歌詞のある音楽なら、その状況が思い浮かぶかもしれません。
「明日があるさ」とか聞くと、「そうだ、明日があるんだ」と。
「津軽海峡冬景色」とか聞くと、「なんか物悲しい」と。
この状態が、催眠によって暗示を与えられている状態なのです。
音楽により、催眠状態に入り、歌詞により、暗示を与えられているのです。
このように、催眠は暗示の効果を増長させる手段にすぎません。
「なんか怖い」
「操られているみたい」
「いかがわしい雰囲気がある」
こんなイメージは催眠が悪いのではなく、与える暗示が悪いのです。
ちょっと心理学の話を紹介しましょう。
お化け屋敷に彼女と一緒に入ったら親近感が増すということを聞いたことはありませんか?
これは、吊り橋効果と言う心理学で証明されたもの。
あなたのいのちが恐怖にさらされた後には、いのちが無くなるかもしれないリスク回避のために子孫を残そうというDNAレベルで刻まれた暗示。
暗示を与えられたらその通りにするように見えることがあります。
先ほどの、「明日がある」と聞いて、「その通りだ。明日があるんだ」と思ったとしましょう。
するとこれは、この歌詞にあなたの潜在意識が操られたと見ることもできます。
ですが、あなたは暗示によって操られたという意識は全くないはずです。
なぜなら、あなたが自分から進んで、あなたの潜在意識にその暗示をインストールしたのですから。
このように、催眠では、与える暗示によって結果が変わることよくあります。
先日、催眠術ショーをやっているのを見ました。
この動画に出てくる催眠術をしている人は、結構有名です。
相手を催眠にかける技量も十分にあると思います。
ですが、1か所だけ気になるところがありました。
この動画では、4:50あたりから、被験者の感情を高ぶらせ始めています。
その催眠をかけられている人の感情を高揚させていく方向がよくないですね。
怒りの感情を高ぶらせていますよね。
周りから被験者が笑いものにされているのも残念です。
感情を操るのに一番楽な感情は「怒り」です。
誰でも持っているし、思い出しただけで簡単に再現されます。
だから、「怒り」を利用した暗示を与え、その怒りを爆発させたのでしょうが、このまま催眠を解くと、被験者に「怒り」の感情が残ったままになります。
催眠にかかった人の無意識に「怒り」が暗示として与えられてしまったのです。
どれだけ恐ろしい事かわかりますよね。
寝てる子を起こして、さらに増長させている。
このような催眠術による暗示をかけられてしまうと、あなたの潜在意識がボロボロに壊されます。
このように、催眠の能力が高いからと言って、その人の暗示が素晴らしいとは限らないのです。
潜在意識に暗示を与える催眠術はパソコンにソフトをインストールすること
意識と無意識、顕在意識と潜在意識、とクリティカルファキュリティの関係。
それらの関係は、よくパソコンに例えられることがあります。
あなたの行動や表情、態度はディスプレイ。
意識、顕在意識はメモリ。
無意識、潜在意識は、ハードディスク。
そして、クリティカルファキュリティは、アンチウイルスソフトです。
心理学の一分野、認知心理学の世界では、意識と無意識の関係や記憶のメカニズムが学問的に研究されています。
このメカニズムは、技術の分野では、AI(人工知能)に応用されています。
これが、暗示を与える催眠術をパソコン、コンピューターに例えるのが適している証拠。
で、潜在意識ですが、そこにはあなたの記憶が格納されています。
パソコンで言うとハードディスクに当たります。
あなた自身の思考の基礎をなすOSも、
あなたの過去の記憶のデータも
あなたが得てきた様々な技術やテクニックであるアプリケーションソフトも
全て無意識、潜在意識というハードディスクに収められているのです。
その潜在意識を書き換えやすくする方法が催眠です。
催眠は書き換えるための入力装置、インストーラーにすぎません。
肝心なのは入力されたデータ、書き換えるプログラムが何なのかが重要。
このデータやプログラムをキーボードを通してパソコンに入力する作業が暗示に当たります。
間違えて、ウイルスなんかをインストールすると、パソコンはクラッシュしますよね。
だから、あなた自身のこころである潜在意識を守るために、暗示は、エコロジカルというものでなければなりません。
エコロジカルな暗示で、あなたの人生が開けていく…。
先ほど出てきたエコロジカルな催眠、暗示について少しふれてみましょう。
- あなたに害を与えるものでないこと。
- あなた自身が納得するものであること。
- 他人に危害を与えるものでないこと。
- 他の生命を踏みにじるものでないこと。
- 自然のため、地球のため、宇宙のためになること。
これらが満足した状態をエコロジカルな状態と言います。
暗示は、このエコロジカルな状態でなければなりません。
エコロジカルな暗示をかけられることは、あなたが伸びていくうえで非常に良い助けとなります。
ですが、催眠によってエコロジカルではない暗示をかけられると、自分本位で、周囲に迷惑を与えるとんでもない性格の人になってしまう。
催眠は、催眠自体に効果があるのではなく、暗示に効果があるのです。
エコロジカルな暗示を作るかどうかは、催眠術者の技量や考え方によるところが大きい。
だから、エコロジカルではない暗示は、実は先ほどの怒りの感情を大きくさせた催眠術のようにとてもかかりやすいし、受け入れやすい。
あなたはエコロジカルかどうかは関係なく、そのまま催眠術を受けるようになりがちなのです。
では、毒を吐き続ける、害でしかない不要な暗示をどう防いでいけばいいのかを、考えてみましょう。
催眠術で潜在意識に不要な暗示をかけられるのを防ぐ5つの方法
潜在意識は素直なので、あなたが意識レベルを下げた状態で暗示を与えられると簡単に言うことを聞いてしまいます。
だからこそ催眠で暗示をかけられるときには、負のエネルギーを受けないようにすることが大切。
ですが、一度催眠術であなたの潜在意識に不要な暗示をかけられると止まらなくなります。
あなたの負のエネルギーを高める暗示を受け始めるとドンドン負の感情が大きくなり、さらに負の暗示をかけられてしまうのです。
あなたにとってよくないマイナスのエネルギーに満たされた暗示を防ぐために、どうすればよいのか。
その防御策は次のようなものが考えられるでしょう。。
気が合わない催眠術者、セラピストには催眠を受けない
まず一つ目は、スタートラインに立つまで、つまり、催眠術師のもとを訪れる前の対策です
よくない雰囲気を出している催眠術師はやはりその暗示もよくありません。
とか感じる相手は、やっぱり危ないのです。
リアルでもネットでも初対面の時、ファーストコンタクトの段階で、「肌が合わなさそう」と感じた相手に催眠をかけられることは避けるべき。
ただ、そのような相手に深い催眠をかけられることは、まずありませんので、中途半端な催眠になりがちになります。
だから、あなたの潜在意識の奥底にコンタクトを取ることができないので、見極めることができなかったとしても、大きな問題にはなりません。
この「肌が合わない」というのは、あなたの無意識が拒否しているところに発端があります。
念には念を入れて、「肌の合わない催眠術者」は避けるべきでしょう。
発言が怪しい催眠術者、セラピストは避ける。
催眠を受ける前に、ヒプノセラピストや催眠術師と話をしていると、それなりに、相手の素性が見えます。
なんとなく催眠と違うところで違和感を感じる人は、邪な考えを持っていることが多いのです。
そんな人は、最初に話していると、発言が怪しい。
そんな催眠術師に催眠術をかけてもらい、暗示をかけられることはやめた方がいいでしょう。
よこしまな考えで催眠をかける人は、あなたの将来について特に興味はありません。
あなたがこの先、どうなろうと知ったことではない、というのがそんな催眠術師の本音。
こんな人が与える暗示はどうなるか。
あなたの悩みや問題を浄化するのではなく、あなたの問題をあなた以外の他人のせいにしてします。
問題の本質をすり替えて、あなたの恨みや怒りの感情に替えてしまう。
だから、問題が解決するのではなく、恨みや怒りが増大するだけ。
これでは、あなたの問題はいつまでも残されたまま、進歩や解決はありません。
それどころか、あなたの人生に自分の力で明るい未来をもたらすのではなく、人のせいにして生きるネガティブで暗い人生に変えてしまいます。
このような、催眠術者に従っていて良い訳はありません。
気を逸らす
最初はいい人だったので、つい、催眠を受けちゃいました。
となってしまうこともあるかもしれません。
では、そんなときどうしたらいいか。
それは、「ふりをしない」ということ、そして「気を逸らしてしまう」ことです。
催眠に入っていても、自分の意識はあります。
なので、「手が固まります」とか、「力が抜けます」とか、言われても、言われたことやかけられた暗示をしなければいい、というのが対処法。
催眠術をかける人は、相手がいうことを聞いてくれないのが一番苦手。
だから、「催眠にかかってるかな?どうかな?」というグレーゾーンのいるときには、かかっているふりをしないこと。
それでほとんどの暗示を、はじき返すことができます。。
「やばいな」と感じた時に、すでに催眠に入りかけている時はどうしたらいいのでしょうか。
その時には、その暗示から気を逸らしてください。
あなたの意識をその催眠術師の話していることから他に向けてみるのです。
- 他のことを考える
- 今日の朝ごはんのことを考える
- この後の予定のことを考える
- 催眠術師の話を聞かない
- 我に返る
このような方法で催眠から気を逸らせば、簡単に暗示をはねつけることができます。
催眠術師の話から気を逸らすことで、不要な暗示から身を守りましょう。
そうして、意識と無意識の間のシャッターであるあなたのクリティカルファキュリテイを
「ガシャン」
とおろしてください。
そうすれば、催眠術師は太刀打ちすることができません。
これで、完璧。
いっその事、催眠を睡眠に変えてしまう。
つぎに、どうしても逃げ切れないほど、深い催眠にかかっている時の対処法。
催眠は完全なるリラックスです。
パッと見ただけでは、寝ているように見えるのが催眠。
催眠と睡眠の関係は完全なる意識の覚醒と完全なる意識の鎮静の関係。
催眠と睡眠は相反するものながら、見た目はとても似たところもあります。
もしあなたが、
「この催眠と暗示はやばい!」
と思った時は、そのまま睡眠に変えてしまいましょう。
あなたの意識が眠ってしまえば、潜在意識にまで催眠術者の声は届きません。
寝ている時に語り掛けても、実は記憶の中に残りません。
睡眠学習とかは、じつは、寝てしまっているんでので、無意識、潜在意識に語りかけることはできてない。
現時点での心理学では、睡眠中に耳から入った情報について学習効果があることは立証されていないのです。
この心理学で明らかにされていることを利用して、催眠を睡眠に変えてしまいましょう。
それが、強力な負の催眠術に対抗する方法。
催眠中はすごくリラックスしています。
椅子に座っていると、体がぐらぐらしてまっすぐ座っていられないほどになる人もいます。
なら、あなたが不要だと思う暗示が催眠術者の口から出るようであれば、そのまま寝てください。
そうすれば、無垢でうぶで真っ白なあなたの潜在意識を凶悪な催眠術師の暗示から守ることができるのです。
我に返る
最終手段。
「どうしようもない。」というときには、我に返ること。自分にもどってください。
すると一気にクリティカルファキュリテイがパキッと復活します。
そうすれば、あなたの顕在意識と潜在意識がくっきりと分かれ、催眠術者が与える暗示を「カンッカンッ」と跳ね返します。
そうすれば、あなたが、とんでもない負のオーラをまとったネガティブ暗示にかかってしまうことはないでしょう。
まとめ
以上、「催眠と暗示で潜在意識にアプローチ!ヒプノセラピーで使う催眠術とは」をお伝えしました。
最後に思い出してほしいことは、催眠はあなた自身があなたの完全なコントロール下にあるということです。
どんな催眠にあなたがかかっていても、いつでも、「いつものあなた」に戻ることができる。
決して、催眠は、催眠術者やセラピストの言いなりになることではありません。
そして、催眠自体はあくまでも、効果的に暗示を与えるための方法。
催眠をかけられる側もかける側も、「暗示」をかけることが目的であり、最も重要なことなのです。
その暗示がどのようなものであるかが、あなたにとってとても大切なこと。
催眠を最高のもの、意義あるものにするのも、最悪なもの、後悔するようなものにするのも、あなた次第です。
あなたの人生にふさわしくない催眠術者、セラピストにひっかからないでください。
あなたが、良き催眠、そして、良き暗示に出会えることを祈っています。
ベレッツア 高橋
(関連記事:催眠と暗示で潜在意識にアプローチ!ヒプノセラピーで使う催眠術とは)
編集後記
かるく、
と思って、書き始めたこのブログ。
少々長くなってしまいましたが、少しでも、催眠と暗示について、興味を持っていただければ幸いです。
(関連記事:ヒプノセラピーの効果とは!前世体験ができる催眠療法の秘密)
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