バンデューラの自己効力感とは自己肯定感や自尊心とどう違うのか

こんにちは。

神戸ヒプノセラピー、催眠療法のベレッツアです。

 

さて、カナダの心理学者、アルバート・バンデューラが提唱した自己効力感というものがあります。

その自己効力感とは、いったいどのようなものなのでしょうか。

 

そして、自己効力感は自己肯定感や自尊心とどう違うでしょうか。

その違いを知ることで、あなたはさらに、自己効力感を使いこなすキーワードを知ることになるのでしょう。

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バンデューラの自己効力感とは

カナダの心理学者、アルバート・バンデューラが提唱した自己効力感とは、バンデューラが行った子供とボボ人形の実験から始まりました

このバンデューラの子供とボボ人形の実験とは、大人が人形を攻撃しているのを見た後、攻撃するようになったのかどうかという実験。

 

この実験の結果、大人が人形を攻撃すると子供もマネするのですが、大人が人形を攻撃した時に怒られたら、とたんに、子供がマネをする確立が下がるのです。

このことにより、大人の人形を攻撃するということのみに対する反応を子供が起こしたのではなく、その攻撃した結果どうなるのかということにも影響されるということ。

 

このことを心理学では社会的学習理論といいます。

この社会的学習理論で定義される観察から学ぶという学習の流れは、注意、保持、運動再生、動機づけの4つの過程。

 

観察して学習するには、観察対象の行動や特徴に注意を向け、それを記憶し、同じ行動をとるようになります。

この行動をとる段階において、その行動をとる動機づけが必要。

 

この行動をとるための動機づけを強める方法は、外的強化、代理強化、自己強化の3つ。

外から強制的にやらされるか、マネをしてやるようになるのか、自分でモチベーションをあげていくのかということ。

 

この理論をバンデューラは発展させて、自己効力感という言葉を創り出したのです。

人は、その行動を取ったらどうなるのかという効力予期に加え、自分がその行動を実現できるかどうかという反応予期も必要だということ。

 

こうすればやれるとして考えた効力予期によってとった行動も、自分ができると思うかどうかという結果予期次第では、その結果も変わってくるというのが自己効力感。

自己効力感とは、この行動と感情の二つの要素が組み合わさったものなのです。

(関連記事:自己効力感とは、簡単にわかりやすく言うとどうなるのか?

 

自己肯定感とは

さて、ここで自己効力感と似たような言葉に自己肯定感があります。

この自己肯定感とは、あなた自身が思うあなたの価値がどうであるかという感覚であり、高垣忠一郎という日本の臨床心理学者が提唱しました。

 

自己肯定感は、あなたがあなたについてどう考えているか、どう感じているかによって変わってくる感覚です。

自己効力感のようにできるかどうかということは関係ありません。

 

できようが、できなかろうが、あなたがあなたを大切な存在、かけがえのない存在だとどの程度思っているかが自己肯定感の強弱。

自己効力感や自己有用感、自己効用感と同じ意味として自己肯定感がとらえられがちですが、じつは、その奥に眠るものは異なったものであると提唱者の高垣忠一郎が退職記念最終講義で述べています。

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自尊心とは

一般的いわれている自尊心とは、あなた自身の名誉や品格に対して自信を持ち、それを維持しようとする気持ちのことですよね。

ですが、心理学的には、あなたがあなた自身に対して一般化された肯定的な態度とされます。

 

多くの場合、自己肯定感をはぐくむ自尊心は、とても重要な要素。

自尊心は、自分の容姿や能力、財産や行為から生まれるものではありません。

 

あなたが有能であると思う自信と、あなたに価値があるという自尊から成り立っているとナサニエル・ブランデンはいっています。

もし、あなたに自尊心がまったくなければ、不安や憂鬱、怖れに憑りつかれ、アルコール依存、暴力や虐待、自殺にこころが奪われるでしょう。

 

心理的な問題を引き起こす原因は、自尊心の低さにあります。

カリフォルニア大学のニール・スメルサーという社会学者は社会の問題は、この社会を構成している人々の自尊心が低いからだ、といったこともあるくらいです。

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自己効力感と、自己肯定感、そして自尊心の関係

自己効力感と自己肯定感、自尊心はどのような関係にあるのでしょうか

それぞれの言葉を再確認しながらその関係を見ていきます。

 

自尊心が高くなると、成績が高くなると言います。

ですが、反対に成績が高くても、自尊心が高いとは限りません。

 

自己肯定感が高いとのびのびと生活することができますが、のびのびと生活しているから自己肯定感が高いとは限りません。

自己効力感を引き上げる方法には、スモールステップによる成功の連続、成功している人のマネをする、自己暗示をかける、酒や薬でテンションをあげるという4つがあります。

 

このバンデューラがいっている自己効力感を高める方法は、概ね、自分の人生やこれからやろうとすることに対してテンションをあげていく方法。

できると信じて、積極的に取り組むことで自己効力感が上がっていくとしているのです。

 

そのために必要なリソースが、自尊心であり、自己肯定感。

あなたがあなた自身に自信を持ち、あなたを尊い存在だとし、価値ある人間だと信じて、自分を尊敬できる存在にすること。

 

そうすれば自然に、自尊心や自己肯定感は上昇します。

結果、自己効力感も高まっていくことになり、あなたの行動を肯定して、良い結果を次々に生み出していくことになるでしょう。

(関連記事:アルバート・バンデューラの自己効力感を高める4つの方法

 

まとめ

以上、「バンデューラの自己効力感とは自己肯定感や自尊心とどう違うのか」をお伝えしました。

自己効力感と自己肯定感、自尊心は、そのどれかが高まると、他のものにも影響を及ぼしていきます。

 

このあなたがあなた自身をどう思うかで、結果を変えることにつながるとする自己効力感を使うなら、あなたがあなた自身に「できる」と信じさせることが大切。

「できる」と思うことが「できた」につながる、それが自己効力感なのです。

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