あなたの心、つまり、あなたの意識には、潜在意識と顕在意識の二つがあります
この潜在意識と顕在意識は使い方によって、武器にもなれば、凶器にもなる諸刃の剣。
潜在意識と顕在意識とは、いったいどのようなものでしょうか。
これがわかれば、潜在意識を利用して夢をかなえるヒプノセラピーというものについて、その現実的な効果を具体的に知ることになるでしょう。
意識とは、潜在意識と顕在意識のこと
意識とは、潜在意識と顕在意識のこと。
この潜在意識と顕在意識の二つがあって初めてあなたの精神的な世界を作り上げることができます。
これは、どういうことでしょうか。
この関係を知るには、まずは、顕在意識のことを知らなければなりません。
顕在意識とは普段あなたが認識している意識のこと。
普段考えたり、想像したり、想いを馳せたりしている意識のことです。
この顕在意識と対をなす存在が潜在意識。
潜在意識とは普段あなたが意識できない意識のことを指します。
意識できない意識とは、いったいどのようなものかというと、普段あなたが気にもしていないような信念や想い、情熱のこと。
一般的には、普段忘れている記憶のことも含まれます。
情熱も、信念も、子供の頃の記憶も普段は意識の中にありません。
ですが、それは確実に存在していて、顕在意識がそれを必要だと感じる時には、すぐに意識に昇ってきます。
その、普段は意識していない無意識の状態であたかも存在しないかのようなものだけれど、あなたの考え方や思考や行動の根拠、信念や情熱といったものが潜在意識の中にあるのです。
こんな潜在意識なので、一言でいうと、あなたの普段は忘れている記憶と言えるでしょう。
たとえて言うなら、椅子に座ってスマホでネットサーフィンをしている時、あなたのお尻がイスに触れていることは、まったく感じていないですよね。
ですが、お尻と椅子とが触れている感覚を感じてください、というと、瞬間的に、お尻がイスに触れている感覚がフワッと急に感じることができるのではないでしょうか。
感覚を感じてくださいというまでは、無意識の状態であり、潜在意識の状態ですが、その言葉を聞いた瞬間、顕在意識に浮かび上がってくるということ。
つまり、潜在意識とは、無意識的な働きであり、無意識で沸き起こる感情、無意識で獲ってしまう行動、無意識で感じる感覚のことなのです。
さらに、潜在意識のことをお話ししますと、普段は、潜在意識の中にある記憶や想い、信念は、いざという時に意識に昇ってきます。
だから、潜在意識はあなたの判断基準であり、行動基準であるということ。
つまり、潜在意識はあなたの性格や人格、あなたという人間の精神的な部分。
潜在意識は、あなたの精神的なものの基盤となる心のことなのです。
無我の境地に達すれば、真実の自分に出会えるといわれますが、これは、顕在意識を取り除いた先にある潜在意識の領域に達しているからと言えるでしょう。
では、この潜在意識についてその性質についてお話ししていきます。
潜在意識は貪欲に知識を吸収する
潜在意識は、良い事でも悪い事でもどんなことでも学び吸収するという性質があります。
これは、潜在意識が経験や知識を記憶するために必要な能力であり、学校で、英語のIとは私の意味だと教えられた時、疑っていたらきりがありません。
このように潜在意識は、覚えることに特化された記憶の倉庫なのです。
あなたが幼いころに覚えた実家の電話番号や住所、友達の顔や一緒に楽しく遊んだことなど、思い出してみてください。
潜在意識には、意図的に覚えたことも無意識的に記憶に刻まれたこともすべて入っているのを実感できるのではないでしょうか。
そのような潜在意識が今のあなたの性格や人格、個性やパーソナリティを作っているといえるのです。
潜在意識は身体をコントロールし維持する
潜在意識は身体をコントロールし維持します。
たとえば緊張でドキドキした時には、手に汗を握るだろうし、大好きな人と一緒にいる時には、心臓の鼓動がとても早くなる。
悲しい時には涙が出るし、楽しい時には気持ちよく笑うことができるでしょう。
このように、潜在意識は身体をコントロールしています。
言い換えると、身体に不調が出る時は、何かしら潜在意識が働いているとも言えます。
小麦粉を丸めただけの偽の薬でも本当によく効く薬だと信じれば体調が良くなっていくというプラセボ効果はこのよい例ではないでしょうか。
潜在意識は感情のみなもと
潜在意識には感情が眠っています。
なぜかというと、全ての感情はあなたの経験や知識に紐づいているから。
たとえば、お化け屋敷の看板を見てドキドキしたとしましょう。
この状態は、お化け屋敷が怖いところという知識や経験が潜在意識にあるから。
もし、お化け屋敷を見たこともない人なら、見世物小屋かプレハブの掘立小屋でのショーハウスくらいにしか感じないでしょう。
潜在意識の中に感情に紐づく経験や体験、知識があるからお化け屋敷の看板を見ただけで無意識的な反応としてドキドキするのです。
ヒプノセラピーでは、この感情と記憶の結びついた関係を利用して問題の解決や克服に役立てます。
無意識的な潜在意識が感情の源であるからこそ、ヒプノセラピーが成立するといっても過言ではありません。
(関連記事:ゲシュタルト療法で感情を探るのは怖い?意味ネットワークでつながる感情の連鎖)
潜在意識は疑うことを知らないので暗示に従う
潜在意識は、とても素直で疑うことを知りません。あなたを信用しきっている純真無垢な小学生のような存在です。
そもそも、あなたにとって不要な情報で無視するべきか必要な知識で吸収するべきなのか判断するところは、顕在意識の役割。
潜在意識にとって有害だと顕在意識が判断すれば、潜在意識と顕在意識の間にクリティカル・ファキュリティという壁が作られ、その情報は遮断されます。
潜在意識にとっては、自分のところに担ぎ込まれる情報はすべて網でふるいにかけられた後の必要な情報のみのはず。
だから、潜在意識は、疑うことを知らずに来たものすべてを貪欲に吸収してあなたの知識や経験として蓄えていきます。
潜在意識は疑うことを知らずとても素直な子供のような存在。
だから、ヒプノセラピーで使う暗示があなたの潜在意識に簡単に吸収されるということ。
ヒプノセラピーでは、顕在意識のレベルを下げ、クリティカル・ファキュリティによる守りの高さを下げて無意識に直接語りかける心理的な手法であるといえるでしょう。
何でも吸収してしまう潜在意識に直接語りかける暗示だからこそ、あなたは、頭で理解するのではなく、心で理解できる。
これがヒプノセラピーの暗示療法の強みです。
潜在意識は現実と非現実の区別ができない
潜在意識は、現実と非現実の区別ができません。
たとえば、梅干しを思い出してください。シソで付け込まれ、赤くて酸っぱい梅干しです。そして、その酸っぱい梅干しの匂いも想像してみてください。
もしあなたがこの梅干を想像できていたら、つばが出てくるようなことはありませんか?
実際に目の前に梅干しが無くても、潜在意識が梅干しを感知することで、つばが出るという行動をおこすのです。
現実であっても、非現実であったとしても、潜在意識にその区別はありません。
他には野球の素振り練習もよい例でしょう。
野球の素振りはあくまでもイメージトレーニングであり、現実のバッティングとは異なるもの。
ですが、業界屈指のイチローという野球選手は素振りを毎日365日10分間続けたといいます。
10分間続けると、その回数は、200~300回ほどになりますが、これだけの大量の素振り練習をしていたのです。
この事実は、非現実でも潜在意識に焼き付けることで、世界的に通用するバッティングを手に入れることができたよい例でしょう。
あること、ないこと、取り入れてそれを現実の自分としてしまう潜在意識。
思い込みや先入観もこのようなところから、生まれてきます。
ヒプノセラピーは潜在意識に接触することができるので、思い込みや先入観、固定観念も変えることができる。
そんな力が潜在意識にはあるのです。
潜在意識は繰り返せば繰り返すほど強化される
潜在意識は繰り返すほど、強化され、記憶として心の中に深く刻まれることになります。
英単語を覚える時も、一度見ただけではなかなか覚えられませんが、何度も繰り返して見て、何度も繰り返し手で書いてみて、何度も繰り返して発音してみると、いつの間にか覚えています。
それを毎日続けていけば、その記憶が強化されていき潜在意識に深く刻まれることになる。
子どもの時のトラウマが忘れられないのも何度も思い返してしまうことが原因の一つ。
イチローのバッティング練習が回数を重ねて訓練されていたということを思い出せば、この回数を重ねるほど強化されて潜在意識に組み込まれるというのは事実であることがわかるでしょう。
ひるがえってみると、過去の失敗を何度も悔やんでいると、それが強化され、一生のうちに県剣するかしないか程の大きな失敗のように感じてしまうのもここに原因があります。
潜在意識は記憶の貯蔵庫
潜在意識は、記憶を蓄える場所。
その記憶は、潜在意識の中にしまわれる時に、いろいろなラベルを貼りつけられます。
いつの時代の記憶、ほかのどの記憶と関連するのか、どんな感情があるのか、その経験の後どうなったのか、などのラベルです。
そのラベルに関連することが顕在意識のアンテナに引っかかった時、潜在意識の中からそのラベルに関することが思い出されるという仕組みで、これを認知心理学では、意味ネットワークと言います。
(関連記事:意味ネットワークとは。活性化拡散モデルと階層的ネットワークモデルの違い)
潜在意識と顕在意識の使い方とは
潜在意識と顕在意識の使い方がうまくいけば、あなたにとって素晴らしい人生を歩むことができます。
なぜなら、潜在意識と顕在意識を使うことは、あなた自身の性格や考え方、人格や個性、を使うことと同じなのだから。
そんな潜在意識と顕在意識の使い方は次のように考えると良いでしょう。
最初に情報が入ってくるのは、顕在意識ですが、これは、一般的にあなたを守る方向、つまり、変化をせずに現状維持をするように物事を運びます。
つまり、何かあなたにとって変化が必要な情報があなたの顕在意識に入ってきたとき、その情報を遮断しようとするのです。これがクリティカル・ファキュリティの役目。
普段は、不要なものをバシバシはじき返してくれているのでとても強い味方です。
ですが人生を変えることが必要な時には、顕在意識のレベルを下げ、クリティカル・ファキュリティを取り除き、潜在意識を浮かび上がらせることが必要。
どういうことかというと、顕在意識やクリティカル・ファキュリティはパソコンでいうウイルス対策ソフト。
重要なプログラム、例えばあなたの人生を劇的に好転させるような暗示をインストールしようとするなら、顕在意識やクリティカル・ファキュリティの活動を最小限にすればいいのです。
そうすれば、あなたの潜在意識にセラピストが近づくことがとても簡単になるでしょう。
その方法が、ヒプノセラピー。
ヒプノセラピーで行う催眠誘導による催眠状態は、潜在意識がそのままの姿でお客さんとセラピストの間に現れてくる状態。
この状態で暗示を行う、ヒプノセラピーが潜在意識と顕在意識との効果的な使い方。
普段は、顕在意識で情報をふるい分けておき、必要な時に潜在意識を引き出すことができれば、潜在意識も顕在意識も両方ともに有効に使える方法といえるでしょう。
潜在意識を利用して夢をかなえるヒプノセラピー
潜在意識を利用してあなた自身のキャラクター、あなたというパーソナリティ、あなたの個性と性格をあなたの望むように変えていくことができる。
潜在意識を利用することであなたの夢をかなえることができるようになるのです。
たとえそれが今の世の中では現実的に不可能な夢だったとしてもその夢をかなえることができるのが潜在意識に寄り沿うためのヒプノセラピー。
なぜなら、ヒプノセラピーは顕在意識のレベルを落とし、クリティカル・ファキュリティの壁を取り除き、潜在意識をあなたの目の前に引き出す方法だから。
潜在意識が出てくれば、そこにあなたの人生を変えていける暗示をそのあなたの潜在意識にインストールできる。
潜在意識が信じ込めばもう、その暗示はあなたのもの。潜在意識と顕在意識の正しい使い方をすれば、あなたが願う人生を夢で終わらせるのではなく、突き進むための原動力にすることができるのです。
(関連記事:ヒプノセラピーは危険なのか。過去や前世のトラウマが再発した人へ)
まとめ
以上、神戸ヒプノセラピー、催眠療法ベレッツアが「潜在意識と顕在意識の使い方とは!夢をかなえるヒプノセラピー」をお伝えしました。
潜在意識とは、顕在意識と対をなすことばであると同時に、精神的なあなたの根っこの部分。
その潜在意識を使うには、顕在意識を下げて、その潜在意識に意識を集中することが必要。
ですが、その問題に対する答えは、ヒプノセラピーにあります。
ヒプノセラピーが顕在意識のレベルを下げる特効薬であり、クリティカル・ファキュリティの壁を取り去る効果的な方法。
潜在意識と顕在意識をうまく使いこなせば、あなたの人生を変えることができるのです。
(関連記事:ヒプノセラピーで使われれる潜在意識とは)
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