仕事でもプライベートでも視点を変えることで解決策が見えてくることがあります。
過去にトラウマとなる現象を同じように体験していても、そのとらえ方次第で乗り越えられる人とそのままつぶれてしまう人とがいます。
また、ビジネスにおいても同じことで、実際に視点を変えたことで、それまで思うように売れなかったカリスマ美容師監修のシャンプーがバカ売れしたことがありました。
視点を変えるだけでその後の人生が大きく変わる、というのは、個人レベルのプライベートなことでも取り組んでいるビジネスでも同じことがいえるのです。
カリスマ美容師のシャンプーがバカ売れした理由
ある美容院でカリスマ美容師さんがいました。
その美容院でさらに売り上げを上げるためにシャンプーを開発しました。カリスマ美容師さん監修の髪にやさしいプロの美容師が使いたいと思うようなシャンプーなので、商品としては良いものです。
もちろん、バーゲンで売られているような髪の毛がバサバサになってしまう安物のシャンプーとは比べ物になりません。
なので、美容室では、バカ売れするだろうと予想していて、販売前はその美容室の全員がとても期待を持っていました。
ですが、販売を開始したところその結果は1日に数本、よくても10本程度しか売れません。その結果に、美容室全体が意気消沈して、この商品の企画は失敗なのか、と思っていたのです。
そこで、あるコンサルタントの方が視点を変えることを提案しました。
それまで美容室に来てくれた人に売ろうとしていたのですが、それでは売れなかったので、視点を変えて、美容室に来た行けれど来ることのできない子育て中のお母さんに対して売るように仕向けたのです。
すると、結果はバカ売れ。年商ベースで1億円以上になったそう。同じ商品でも、視点を変えるだけで結果が全く違うものになったのです。
視点を変えて事実のとらえ方を変えるとその意味が変わる
このように視点を変えるだけで物事のとらえ方が変わり、結果、その意味が変わってきます。
たとえば、お茶をボトルで作って冷蔵庫の中で冷やされていたとします。その残りがコップ一杯分だったとしましょう。
この時、「あ、誰かお茶を作ってくれてたんだ。冷えたお茶が飲めるぞ、ラッキー。」としてとらえるのか、「コップ一杯しか残っていないじゃない。なぜ次を作っておかないの?コップ一杯しか飲めないじゃないか」と思うのか。
どちらにしても間違いではないのですが、生きやすさから言うと、どちらのほうがいいのか、もうあなたにはわかっていると思います。
視点を変えると見えてくる解決策
物事を正面から見るだけでなく、多面的にとらえてみると、より素敵な結果を得ることがわかります。
自分からの視点だけでなく、相手からの視点で見てみたり、次の自分の行動を加味したりして、いろんな角度から見てみるとアウトプットされるものが変わってきます。
先のシャンプーの話では、来てくれたお客さんに対して売るのでは数も知れているし、わざわざそこで購入する理由が少ないですが、美容室に行きたいけれど時間がなくて行けなくて、でもおしゃれはしたいという人に向けたら母数も増えるし、購入する理由も強いものになります。
つまり視点を変えることで感情も違うものが出てくるし、問題になっているポイントも違ってくるから、その問題に対する解決法としていろんな方法が考えられる。
つまり、視点を変えることで見えてくる解決策も出てくるわけです。
悩みを解決するには視点を変えること
プライベートな部分でも同じで、本人は生きるか死ぬかというような悩みであっても、実際は違うことも多々あります。
若い時は失恋して、もう人生終わりだ、と思ったこともありますし、お金が尽きてコンビニで買った1個100円のおにぎりを彼女と二人で分け合って食べたこともあります。
こんなことでも実際に経験しているときはどん底の気分を味わっているのですが、しばらくして思い出すと、いろいろな視点で見ることができるようになって、「そんなときもあったな」、ってなるわけです。
悩みを解決するには解決する方法が必要ですが、その方法は視点を変えることで、いろいろな方法が思いつきますし、その中からベストだと思う方法をとっていけばいいわけです。
解決策がいっぱいあれば一つや二つうまくいかなかったところで、気にすることは全くないですよね。
実は、視点を変えることって厚生労働省のうつ病の手引きにも出ていまして、問題解決の手法として認められているのです。(出展:厚生労働省心の健康科学研究事業「うつ病のための認知療法、認知行動療法」)
視点を変える方法
では具体的にどうすれば視点を変えることができるのか、についてその方法を考えてみました。
創造的な言葉を使う
どんなに否定的な状況でも、よっしゃラッキー、とか、これにどんな意味があるのだろう、とか、この事実は自分に何を語りかけているのだろうか、とか、言ってみるのです。
そうすると自然と今見ている視点と違う視点が強制的に生まれてきます。
一歩引いて全体を見る
主観的に物事を見ているとその一面しか見えなくなります。シャンプーが売れなければ、ああ、このシャンプーは売れないんだ、となるわけです。
ですが、ここで一歩引いてみると、全く状況が変わってきます。
なぜ売れないのか、モノが悪いのか、売っている場所が悪いのか、売る相手が悪いのか、値段が悪いのか、いろんなことが考えられるでしょう。
近づいてその対象になりきる
先ほどと反対にその対象になりきることで解決の糸口が見えることがあります。
催眠療法では、エンプティチェアというワークがありますが、その対象になりきってなぜ相手がそうしたのかを掘り下げていく手法です。死んでしまった人や好きな相手に出会ってその思いを感じ取ることもできる手法。
シャンプーの例でいえば、美容院に来ているお客さんが買わない理由がこれでわかります。今、実際にやってもらっているので、わざわざ自分で高価なシャンプーを使って洗髪する必要を感じにくい、というのがわかるでしょう。
ほかの人からアドバイスをもらう
とはいえ、自分で考えていたら答えが見つかりにくい、というのが現実かもしれません。
考えても答えが出ないから、悩んでいるんだし、解決策がないから、うまくいかないままやっているんだ、と思われる人もいらっしゃるでしょう。
こんな時は、ほかの人からアドバイスをもらうと、思わぬところから解決策が見えてくることがあります。
シャンプーの例ではプロのコンサルタントに相談したから売り上げを大きく伸ばすことができましたし、催眠療法のような心理カウンセリングにおいては、解決策が見えないところを見えるように視点に気づいてもらって自分の人生を自分で切り開いていくことができるようになります。
まとめ
「視点を変えると見えてくる。仕事でもプライベートでも悩みを解決して人生を変える方法」ということについてお伝えしてきました。
視点を変えれば、人生レベルで進む方向を変えることができるようになります。
視点を変えずに現状にとどまっているなら、周りの人も物も企業も進歩していきますので、現状維持という名の衰退です。周りが進む分、一か所にとどまっていると取り残されてしまうのです。
ひどいところから抜け出さなければいつまでもひどい状態ですし、悩みを抱えたままであればいつまでも悩み続けなければいけないし、商品が売れないまま改善しなければ維持経費だけでつぶれてしまうでしょう。
成功するのも失敗するのも進む方向次第で決まってきますし、すべての変化は行動がトリガーになりますので、視点を変えていくという行動をとらなければいつまでもその場で足踏みするしかありません。
あなたのビジネス、そして人生が、視点を変えることでよき方向へ切り替わっていくことを心から願っています。
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