お化け屋敷が怖いのは当たりまえ。
怖いものを見るためにわざわざ好き好んでお化け屋敷にいくこともないのかもしれませんが、怖いもの見たさでつい興味を惹かれる人もいるのではないでしょうか。
お化け屋敷には悪霊が住むとか、霊が憑りつくとか、その憑りついた幽霊が呼び寄せるといったたぐいの話もありますが、今回はそのようなオカルト的な話ではありません。
なぜ怖いと思うお化け屋敷に惹かれてしまうのか。そして怖いもの見たさが生まれる理由とはいったい何なのか、心理学的なアプローチをしてみることにしましょう。
なぜ怖いお化け屋敷に惹かれるのか
怖いという感情は、自分の身体や心、自分自身を守るためのもの。
お化け屋敷に入ることは危険だと意識が判断しているなのになぜ、怖いお化け屋敷に惹かれてしまう気持ちが生まれるのでしょうか。
お化け屋敷は、あくまでもアトラクション。心理的に怖がらせるポイントをついてきます。
具体的に言うと、お化けが出てくるぞと思わせておいて、でてこない。
こうやって心理的にストレスをためていって、緊張が持たず気が緩んで安心したところでバーンと出てくる。
こうやって予想を外しながら感情の山と谷、精神的なアップダウンを作り上げていくのです。
この山と谷が大きければ大きいほど怖さが明確に現れてくる。
怖いお化け屋敷とされているものは、このような強力な仕組みで構成されているのです。
怖いもの見たさが生まれる理由
怖いものを見たい、見たくないけれど目を閉じられない、という怖いもの見たさが現れるのはなぜなのでしょうか。
その理由は、自分の恐怖心をおさえようとする逆の反応なのです。
心理的に圧迫を受けるとその圧迫を取り去ろうとする働きが自然発生的に生まれます。これは、ユングの言う、補償に当たります。
恐怖心の根源は、その人が持っている経験や知識に大きく依存します。
アメリカのホラー映画はグロテスクなスプラッター物が多いですが、日本の場合、呪いや怨霊のような静かな不自然さに恐怖を感じます。
恐怖心にかられた時、その恐怖を取り去るために原因を把握し、未知のもの、不自然なものを既知のもの、自然な現象としてとらえることができれば、恐怖心を克服できると無意識的に判断しているのです。
つまり、現実認識を深めて恐怖心を克服しようという心の働きが怖いもの見たさを生み出すということ。
怖いもの見たさにかられる人とは逆にお化け屋敷に入ることを徹底的に拒否する人もいます。
怖いもの見たさは、恐怖心を自ら乗り越えようとする心の働きであり、拒否することは恐怖心の原因を見ないことでそれを避けようとする心の働き。
両者は相反する行動ながらも、その目的はともに恐怖心をどうにかしようとする行動なのです。
心理学から見たお化け屋敷を怖いと思う恐怖心
心理学から恐怖心を見てみると、自分の過去の体験、経験がその要因になっています。
日本人がゾンビ映画を見てもあまり怖く感じず、殺されるという生命的な危機に対しての恐怖だけです。
ですが、欧米人にとって、ゾンビになるということは、キリスト教的に、天国に行けずこの世をさ迷い歩くということになり、復活できず、救ってもらえない存在に落ちてしまうということ。
だから、同じゾンビを見ても欧米人の恐怖と日本人の恐怖のとらえ方は全くの別物。
日本人形に恐怖を感じるのは、ひな祭りなどでよく親しんでいるから。
その子供の時に受けた呪術的なイメージがお化け屋敷での恐怖感情に発展するのです。
また、お化けが出た時に同時にバーンと音が鳴っているように感じますが、実はそうではありません。
実際にお化け屋敷に入った時に見て居ればわかるかもしれませんが、先にバーンと音が出てそのちょっと後にお化けが出てくるのが怖がらせるポイント。時間差は1秒もありませんが、確かに存在しています。
視覚的な情報と同時に聴覚情報が入ってくると人間の頭脳は混乱してしまい、うまく反応することができずに恐怖心、驚きの感情を生み出すことができません。
恐怖心が生まれるには、視覚と聴覚の問題もあるのです。
怖いもの見たさをやめたい時にすること
怖いもの見たさは、恐怖心を克服するために行う強気の反応。
怖いお化け屋敷に入ることを拒否し、抵抗する人のとる回避行動とは正反対の反応です。
だから、この怖いもの見たさは反抗心や反発心の強い人に起こりがちな心理状態。
すこし、ゆったり構えてみて、その恐怖を克服する必要はない、逃げてもいいのだと考えることもいいのではないでしょうか。
怖いと思うお化け屋敷に入るというような、意地になったり無茶をしたりする必要は全くありません。
恐怖心は自分の心の中に収めていくことで強い自分になることができ、新しい自分を発見することにもつながるでしょう。
まとめ
以上、「なぜ怖いお化け屋敷に惹かれるのか。怖いもの見たさが生まれる理由」について、神戸ヒプノセラピー、催眠療法のベレッツアがお伝えしました。
怖いお化け屋敷に入ることで、自分の恐怖心を否定することは心の中に大きなストレスをため込むことにもなるので、回避行動をとり恐怖の原因を避けることもよい方法です。
恐怖心の原因は、その人の中にある無意識的な潜在意識にある記憶。
その記憶を恐怖の原因となるイメージから他のイメージ、例えば昔を懐かしむイメージに変えることができる方法がヒプノセラピーであり、催眠療法。
恐怖という感情は、危険を知らせる警告でもあることを忘れないでください。
恐怖を感じる対象はその先にこころや身体を気付着ける可能性があることを示唆しているのです。
もし、怖いもの見たさをやめたいのにやめることができないなら、無理やり恐怖のもとに突っ込んでいことになる。そうやって大切な心や身体を壊すことは避けていきたいと思いませんか?
その恐怖に対してできることは、無意識の中に眠る恐怖にまつわる記憶についてその真実を知り解決すること。その方法がヒプノセラピーなのです。
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