人は集中することで得られるものがあります。
たとえば、勉強するときに集中していれば暗記もはかどるし、理論の理解を深めることもできます。
ただ、集中してテレビゲームをしていたばかりに、出発時間に間に合わない、なんて失敗をうちの子供はよくやるのですが、あなたもそんな経験はないでしょうか。
催眠療法では集中力を高め一つの物事を深く掘り下げる催眠手法をとりますが、それによって得られるものと失うものとは何なのかを考えてみたいと思います。
集中することとは
集中することとは、一つの物事に対して、深く考えられる状態を作ることです。
自分の意識を対象に向けて、ほかの物事をシャットアウトする状態。
電車のなかで音楽に集中していれば、周りの様子が気になりませんし、ゲームに集中していれば親が呼びかける声も全く聞こえないでしょう。
つまり、集中力を高めることというのは、自分の意識を一つのことに向けるために、ほかの状況をシャットアウトすることを同時に行っているのです。
また、基本的に私たちは物事を進めるために集中できるようにできているので、自然と一つのことに集中しやすくなるようにできています。
個人的な差はありますが、意識しておかなければ、物事を多面的にとらえるよりも、一つの面からしかとらえないという習性があるのです。
集中力を高めることで得られるもの
集中力を高めることで、自分の意識をすべてそこに向けることができます。
なので、勉強もはかどるし、イメージトレーニングにも最適。
仕事をするにも、商品のこと、マーケティングのこと、仕入れのこと、従業員のこと、経理のこと、というようにいっぺんに考えようとすると混乱しますし、結論が出ないまま堂々巡りを繰り返します。
集中力を高めることで、一つの仕事を片付けるのに短時間でできるので、時間を得られます。
短時間で仕事を終わらせることができるのであれば、そこに使う労力も減らすことができるとも考えられるでしょう。
集中力を高めることで得られるもの
- 仕事の完成
- 運転などのスキルの上達
- イメージトレーニングの成果向上
- 記憶の定着
- 想像力の拡大
- 創造力の増大
- 時間
- 労力
- 資金etc.
集中力を高めることで失うもの
集中力を高めることで反対に失うものもあります。それは、集中している対象以外の物事が考えられなくなるということ。
試験勉強に集中していて時間を気にすることができなければ遅刻してしまうかもしれません。
集中力を高めることで失うもの
- 集中する対象以外に向ける意識
- 多面的思考
- 他人や環境など自分以外に対する配慮
- 外界から得られる情報
- 視覚、聴覚、体感覚の五感の低下
- 集中しているもの以外の欲望
集中力を高める方法
物事にはメリットもあれば、デメリットもあるので、集中力を高めることで得られるものもあれば、失うものもあります。
この集中力の特性を知ったうえで、それをうまく使うことができれば、あなたの勉強や仕事に対する能力は格段に向上します。
そこに費やす時間や労力も格段に減らし、余った時間でほかのこともできるから能力が向上したように見えるし、遊んだり、楽しんだりすることに使うこともできるようになるでしょう。
ではどうすればいいかというと、集中力が高める方法である、次のことに心がけてみてください
集中する対象を用意する
集中する対象がなければ、当たり前ですが、集中できません。
なので、集中するためには、あらかじめ集中したいものを用意しておきます。
集中する対象以外のものを排除する
そして、集中したいと思うもの以外を自分の周りから遠ざけます。
気を取られやすいスマホやタブレットはできるだけ視界に入らないようにしておくとベター。電源を切るか、機内モードにして電波を受けないようにしておけば、邪魔をされることもなくなるでしょう。
おもちゃや漫画など、自分の趣味の範囲のものも遠ざけておくと、注意力をそがれずに集中していくことができます。
周りの情報を遮断する
集中力は一つのことに意識を向けることで成り立ちますので、周りから得られる情報をカットしておくとより集中力を高められます。
静かな部屋で集中することも一つですし、変なにおいがしないようにしておくとか、温度を快適にして暑すぎたり、寒すぎたりしないようにします。
また、視覚的な情報は人が受け取る情報の80%といわれており、必要であれば目を閉じたり、視界に集中するもの以外のものをどけておいたりしましょう。(出典:リスク対策.com)
情報を遮断することで、他のことに意識というあなた資源を奪われないので、結果、集中力が高まるというわけです。
周りの情報を過大にする
情報を遮断することも一つの方法ですが過大にすることでも受け取る能力のキャパオーバーとなり、集中することができます。
たとえば、街を歩いているときに看板なんていちいち覚えていないし、YoutubeやTikTokで流れる広告を覚えている人はいないはず。
あまりにも情報が多すぎると、それをシャットアウトしてしまうのが人間です。
ダンスフロアで大音響の中、くるったように踊っている人をイメージしていただければ、なんとなく理解できるかもしれません。
大音量でEDMを聞いてみるのもいいでしょうし、ヒーリングミュー人を聞くのもいいでしょう。ラジオとかも悪くないですが、そちらに注意を奪われないように語りが多いものや菓子を聞きこんでしまうような曲は避けるのがベターです。
においも自分の好きなにおいであれば、集中力を高めることができます。
注意しないといけないのは中途半端に情報を受けてしまうとあなたの集中力をそちらに持っていかれてしまうので思いっきり増やすことが大切です。
気持ちを整える
集中力を高めるためには、気持血を整えていることが大切。
心が荒れていたり、ほかのことに気を取られている状態だと、意識は今気を取られていることのほうが大切だと感じてしまい、集中できなくなります。
習字の時にすずりで墨をこすって墨汁を作るときに心を整えるのと同じように、集中するためには、クリアな気持ちで臨むとよいでしょう。
深呼吸して呼吸を整える
そのクリアな透き通った意識を作るためには深呼吸して呼吸を整えることで気持ちを落ち着かせることができます。
集中しようと思ったときは、大きく深呼吸して、酸素を自分の体の中に取り込み、不要な二酸化炭素をすべて吐き出して自分の体が活発に活動できる状況を作りましょう。
目を閉じてリラックスする
リラックスすると、普段の嫌なことやイライラなどを拭い去って、意識を集中させやすくなります。
情報が入りやすい目を閉じるだけで、外界の情報の80%を遮断することができます。
目を閉じて、全身から力を抜いてリラックスしてみてください。
それだけでも、不要なことから解放され、集中することができるはずです。
いま私たちが失っているもの
私たちの日常は、情報の激流に飲まれています。
テレビ、ラジオ、インターネット、スマホ、パソコン、メール、などありとあらゆるものが私たちに語り掛けてきて集中力を高められない状況にいます。
得られる情報がものが多すぎるために、本当に必要なものが見えなくなっているのです。
たとえば、一国の元総理大臣が銃撃されて死亡したとしても、話の行き先は、新興宗教の暴利をむさぼる姿に焦点が当てられています。
原因の一つかもしれませんが、多面的に見るならば、そこに集中することでほかのことから目をそらせているといわざるを得ないでしょう。
母親がお金を献金したことでそれが一国の元総理大臣を殺害することとどう結びつくのか。
確かに、洗脳的な手法でお金を献金させていることに対して思うところはあります。
ですが、献金したのは一人の立派な責任ある大人ですし、本人がそれで心理的に救われたのならそれに対する対価を支払っていることになる。
だから、問題の本質はそこではなく、お金を奪われたと感じているところから殺害にまで心理的に成長してしまったその過程です。
いまの流れにしてはあまりにも短絡的に結び付けようとして、本質から目を遠ざけ、大切なところを見せずに終わらせようとしているとしか見えないのです。
本当に大切なものは目に見えないところにあるといわれますが、今見えているものに集中してしまうと本当の姿見えなくなります。
ある意味、宗教団体へ意識を集中させるマスコミと背後にいる力を持って利益を得た者による国民の意識をそらすための洗脳だと思っているのですが、あなたはどう思いますか?
まとめ
集中することで得られるものと失うものとは、ということでお話してきました。
集中力を高めるには、情報が遮断されたトンネルの中に入って、出口に集中する対象が見えている状態をイメージしていただければ、何をすべきかが見えてきます。
集中力を高めることで失うものがあるゆえに、得られるものが大きくリターンとして返ってくる。
自分の持てる意識という戦力を集中させ、必要な時に必要なところへ機動させることであなたの能力は格段に上昇していくでしょう。
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