こんにちは。
神戸ヒプノセラピー、催眠療法のベレッツアです。
さて、催眠を使って行う臨床心理的な催眠療法。
あなたは、催眠療法にどんなイメージを持っていますか?
操られそうで悪い印象でしょうか。それとも、スッキリとして大きな力を
そんな催眠を使って行う心理的なカウンセリング、催眠療法についてお話していきます。
催眠療法とは
催眠療法というと、テレビや催眠ショーでやっているエンターテイメントである催眠術を思い出す人も多いのではないでしょうか。
ですが、催眠療法で使う催眠はショーの要素はほとんどなく、心理的な問題を解決するためのカウンセリングの一つの方法です。
5大ネガティブ感情というようなこころの悩みを解決したり、あなたが達成したい目標があるときの導き手となったり、できるようになる方法が催眠療法。
心の中の世界は、夜寝た時に見る夢と同じように、抽象的で、象徴的なものが多く、なかなか言葉で表現することは難しいもの。
目標に向かって突き進む躍動感や高揚感もそうですし、モヤモヤした気持ちやイライラしたりそわそわした気持ちって、言葉では表現できないですよね。
だからこそ、抽象的なものを催眠を使ってイメージとしてとらえることで、抽象的なままはっきりとこころの中にあるすがたのままあなたが把握することができるのです。
催眠療法とは、問題を解決するために来てくれた相談者(クライアント)に対して、催眠という手法で催眠状態にクライアントを導き入れて、心理的な側面から問題を解決しようというカウンセリング手法の一つ。
催眠誘導で変性意識状態という、催眠状態に入って、あなたの心の奥底に眠るものを潜在意識から掘り起こしてその意味付けを変えることにより問題の解決を図ろうというものなのです。
潜在意識とは、あなたの人格や性格を創り出しているコアな部分。
そのあなたの潜在意識を変える手段として、催眠、催眠誘導、催眠状態を利用するのが催眠療法なのです。
催眠療法で変えていくことになる潜在意識とは
催眠療法で変えていくことになる潜在意識とはあなたの意識の中の一つですが、記憶といった方がわかりやすいかもしれません。
あなたの記憶は普段意識されていない心の奥にしまわれています。
ですが、何か物事を判断するときに、経験や知識としてその記憶を引っ張り出してくる。
その記憶がしまわれている記憶の倉庫ともいえる場所が潜在意識。
その潜在意識の中にある記憶は思い出しやすくなるように一つ一つにラベル付けがされています。
たとえば、ダイエットというと食事をしないとか、なかなか続けられないとか、我慢の連続とかいったような、意味付けであったり、ラベル付けであったりということ。
この潜在意識の意味付けは記憶を思い出す時には便利なのですが、広く考えることができなくなり固定観念や先入観の原因ともなります。
この潜在意識の意味付けを変えていくことにより、あなたの考え方、判断のクセを変化させていこうというのが心理的なセラピーであり、催眠療法。
たとえば、ダイエット=苦しい、しんどいという意味付けがなされているのであれば、ダイエット=身体が軽くなる、ルックスが良くなる、みんなから羨望の目で見られる、というようなポジティブな意味付けに変えていこうということ。
この潜在意識の意味付けを変化させていくことをするのが心理療法ですが、その中でもより簡単に、より容易に、より的確に潜在意識の意味付けを変えるために催眠を利用するのが催眠療法なのです。
(関連記事:ヒプノセラピーで効果のある3種類の方法とは誰よりも幸せになる方法)
催眠療法の手法
催眠療法は大きく3つに分けることができます。
その三つとは
- なりたい自分になる方法
- イメージでこころの問題を解決する方法
- 原因のあった時に心の時間軸を巻き戻して解決する方法
それではそれぞれの催眠療法の手法を見ていきましょう。
なりたいあなたになる方法
なりたいあなたになる方法とは、あなたに目標があるとき、例えば、ダイエットしたいとか、禁煙したいというような目標があるとき、に使う方法。
この方法は、あなたがどうやって目標を達成したらいいのか考えていく手法。
基本的な流れとしては、8フレームアウトカムという手法で、目標が何なのかはっきりさせ、具体的に何をするのか、何をしないのか、を明確にします。
そして、その明確になったものを催眠誘導により、催眠状態に導き入れ、あなたの潜在意識に焼き付けます。
潜在意識にゴールへのモチベーションとその方法を具体的で明確に焼き付けることができたなら、あなたがそれに向かって進むときの心理的な障害が無くなります。
そのように、ゴールを達成する、目標を叶えるために心理的な部分、メンタルな部分を強力に作り上げる方法が催眠療法。
イメージでこころの問題を解決する方法
人の心の中はほとんどがイメージです。
たとえば「お茶」を思い出してみてください。
あなたの心の中に浮かんだのは、急須や湯飲みに入ったお茶か、お茶の葉、または、ペットボトルのお茶が飲んでいるところやそのお茶の姿、味、色、形などが視覚的または味覚的、嗅覚的な感覚のイメージとして思い出されたのではないでしょうか。
お茶とは、お茶の葉を乾燥させ、煎ってお湯で戻すことによって飲まれるもので、煎茶や玉露、ほうじ茶、ウーロン茶、紅茶などのこと。といったように辞書的に文字で思い出すことはまずありません。
このように、あなたの心の中、潜在意識の中では、記憶はイメージとして収納されていることがほとんどです。
だから、イメージを言葉でとらえずに、そのままイメージで引き出してその本質を探ろう、問題点を探してみようというのが催眠療法。
催眠療法は、あるがままの姿で把握するから、変な誤解や間違った解釈が入り込む余地がない確実な方法。
分析も解釈も入らないところに、催眠療法が心理療法として的確に解決に向かうことができる手段であるといえるのです。
心の時間軸を巻き戻す方法
心の問題は、潜在意識にしまわれている記憶が問題。
その記憶は、子供であったり、乳児であったり、または、前世であったりと、過去に起こったと思っている経験や知識から得られます。
その記憶が生まれた時点、記憶の意味付けがなされた時点を振り返ってみようというのが、心の時間軸を戻す退行催眠という催眠療法。
幼児期や乳児期にこころの時間軸を戻す退行催眠があり、その中でも自分の人生以前の記憶、前世にさかぼっていこうというのが前世療法という催眠療法です。
ある意味、イメージ療法としての催眠療法ともいえる手法が時間軸を巻き戻す退行催眠。
今の固定化されてしまった潜在意識でも、心の記憶が起こった時点に戻ったら、解釈も柔軟にすることができるのです。
鉄は熱いうちに打てということわざがありますが、冷めてしまった鉄を扱った時の鉄に戻そうと心の中の時間をさかのぼる催眠療法が退行催眠という時間軸を巻き戻す方法。
これを利用して、未来への時間旅行もできてしまうという素晴らしいタイムラインセラピーというものもあります。
(関連記事:前世療法と前世占いとの違いとは!前世を透視しない前世療法の真実)
催眠療法で使われる暗示とは
催眠療法では催眠誘導を行い催眠状態になると、暗示というものを使います。
この暗示とは、あなたの潜在意識がとらえているイメージを言葉で意味づけ、ラベル付けを変えていくというもの。
イメージを変えるには、イメージを使うのが一番。油を以て油煙を落とすということ。
そのイメージを作り上げるには言葉が必要になりますが、イメージしてくださいというだけではなかなかむつかしいもの。
そのイメージをより確実に、より確かに、よりはっきりと作り上げるのには、催眠状態に入って、暗示という手法を使うのが一番。
なぜなら、催眠状態とは、1つのことに極度に集中している状態だから。
だから、催眠状態に入ることで、暗示の言葉一つ一つに集中し、ありありとイメージしていくことが可能。
催眠療法で催眠誘導により催眠状態に入るのは、暗示をより効果的にするためのテクニックなのです。
(関連記事:ミルトン・エリクソンの催眠誘導は来談者中心療法と同じ視点の催眠術)
医療や心理療法の現場で使われる催眠療法
催眠療法は、怪しげなオカルトの類ではありません。
れっきとした心理療法の一つとして数えられている催眠療法。
催眠療法の手法の一つである前世療法を広めたブライアン・ワイス博士も、精神科医ですし、精神分析学を作り上げたジークムント・フロイトも精神科医です。
現在も、心療内科で催眠療法を使っているところもありますし、アメリカでは、医療において催眠療法のテクニックを使うのが一般的になっています。
アメリカで催眠療法が発達したのは、麻酔の失敗が多発したから。
効果が現れる量や死に至る量が微妙な割合である麻酔。強制的に身体の活動レベルを薬で落とすのが麻酔なのだから、そのまま死に至ってしまっても不思議ありません。
そこで出てきたのが、ペインコントロールという痛みを制御することができる催眠療法。
子どもに痛いの痛いの飛んでいけと言って怪我をしたところから痛みを取ってしまう、あの方法です。
痛いの飛んでいけ、という言葉が暗示になり、実際に痛みが飛んで行ってしまうのは、痛いのが飛んでいくところをイメージし、潜在意識がそう納得して痛みが消え去るということ。
これは、ペインコントロールの一つであり、催眠療法のテクニックそのものです。
(関連記事:催眠療法の歴史。不安や悩みを取り去る催眠療法は心理学の生みの親)
催眠療法の歴史
催眠療法は、人間の歴史とともに歩んできたといっても過言ではありません。
記録に残っているものでも、眠りの神殿という古代エジプトの神殿が記録されています。
そもそも、シャーマン、呪術者、神官などが神託やお告げ、予言を行うのと同時に、けがをした時に祈祷により回復させていたのは、火を焚いたり狂ったように踊ったりする呪術の儀式により、催眠状態に入って治るおまじないをかけられているという暗示を受けるから。
その暗示により、痛みが無くなったり自然治癒力が向上して傷が治ったりするところなど、催眠療法というほかにこの現象のふさわしい言い方は見つかりません。
そんな古代から続く催眠を使った治療法が1700年代後半に活躍したフランツ・アントン・メスメルという医学博士が動物磁気というものを発見しました。
この手法は手かざしと同じもので、日本に入ってきて霊気=レイキという手法につながるもの。
その動物磁気が実は時期が出ているのではなく、寝ているような状態、催眠状態に入ることで治療効果が現れているとしたのが、ジェームズ・ブレイドというイギリスの医者。
ブレイドがヒステリーの治療が寝ているような状態であることから「催眠(ヒプノーシス、hypnosis)」という言葉を当てたのです。
これがナンシースクールという催眠の学校をリエボーとベルネームが作り、そこで、ジークムント・フロイトらが催眠を学び、催眠療法が世界に広まっていったのです。
現代では、ミルトン・エリクソン博士、デーブ・エルマン、ジョージ・エスタブルック博士、ジェームス・エスデイルの手法が催眠療法としての頂点にあるといえるのではないでしょうか。
(関連記事:ヒプノセラピー(催眠療法)とは)
まとめ
以上、「催眠療法とは」についてお伝えしました。
催眠療法とは、心理的な病理症状を乗り越えるための手法であると同時に、あなたの心の中でモヤモヤしている気持ちをスッキリできる方法。
催眠を使うことで、心理状態を強めることもできる。
そして、あなたの性格や人格を創り出している潜在意識を掘り起こし、新しい意味付けをするとともできるようになっていくでしょう。
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