こんにちは。
神戸ヒプノセラピー、催眠療法のベレッツアです。
さて、ヒプノセラピーでは、催眠を使って心理療法を行います。
だから、催眠をかける術は、ヒプノセラピストとして当たり前の技術であり、初心者セラピストでも使いこなせなければ話になりません。
催眠術は本当に簡単に体験できるもの。
それでは、催眠術を初心者ががかけるおすすめの方法を見ていきましょう。
(関連記事:催眠術は本当にあるのか。催眠術を簡単にかける秘密の方法)
催眠術とはトランス状態に入ること
トランスミュージック
催眠術とは、相手を催眠状態に導く催眠誘導のこと。
結果として、相手が変性意識状態と呼ばれる催眠状態に入ることで、催眠術がかかったことになります。
この催眠状態に入ることをトランスに入ると言います。
トランスというジャンルの音楽がありますが、あのトランス音楽は、トランスミュージックを聴いた人がこの催眠状態に入っている状態に似ているようになるところから名づけられました。
ここで想像してみて欲しいものが一つあります。
それは、ここで出てきた、トランスというジャンルの音楽。
このトランスというジャンルの音楽は、ハウスから派生したエレクトロニック・ダンス・ミュージック。
カッコいいとか、ノリノリになれるとか、かなりの高評価を得ていますよね。
このようにちょっと憑りつかれたようないつもと違う感じになるのがトランス状態であり、催眠状態なのです。
このトランスミュージックを聴いてノリノリになっている時を思い出してみてください。
アップテンポな気分で、聞いている音楽にとても集中し、すっかり自分の世界に入っているのではないでしょうか。
この時トランス状態では、あなたの意識はとても活性化していることに気づくことができるはず。
そして、あなたの意識は音楽に操られているのではなく、あなた自身が音楽を聴いてあなたのこころをコントロールしていることが分かります。
この状態がトランス状態であり催眠状態。
トランスが深くなっていって、まるで他の自分になったかのように感じるのが中世のヨーロッパで発見されたソムナンバリズム。
そんなソムナンバリズムについてみていきましょう。
(関連記事:催眠療法の歴史。不安や悩みを取り去る催眠療法は心理学の生みの親)
深い催眠状態のソムナンバリズム
ソムナンバリズムとは、メスメルの影響を大きく受けたピュイゼギュ―ル侯爵が見つけた、一番深い催眠状態と言われるトランス状態。
英語でsomnambulismといい、日本語では夢遊病と訳されます。
夢遊病というと、白昼夢のような状態を思い出しがちですが、実は、意識はしっかりとあります。
その証拠に、催眠術者の語りかけで立ち上がり歩き出したとしても、どんな障害物も避けて通り、ぶつかることはありません。
ソムナンバリズムというとても深い催眠状態に入ったとしても、しっかり前を見て、意識を持って歩くことができるのです。
だから、催眠状態に入ったからと言って、あなたの意識が無くなり、催眠術をかけた人に操られるということはありません。
立ち上がって歩くよう語りかけられたとしても、実行に移すかどうかはあなた次第。
自分の意志に反した語りかけが催眠術者から行われたら、その時点で意識が無意識を押しのけ、催眠状態、トランス状態から復帰することができるのです。
催眠状態から現実世界に意識が戻らなかったことがありますが、それは、催眠状態に入った人が催眠状態をとても気持ちよく感じてトランス状態のままでいたいから。
その証拠に、その相談者は料金の話をすると、一気に催眠が解けて、現実世界に戻ってきました。
催眠状態がどのような状態かをまとめると次のようになるでしょう。
- あなたが催眠にかかっても、あなた自身を持ち続ける。
- 催眠にかかったという自覚はほとんどない
- 意識は普段より研ぎ澄まされた状態
- 身体はこれ以上ないほどのリラックス状態
- とてもイメージがわき上がりやすい
(関連記事:ソムナンバリズムのピュイゼギュ―ル侯爵とは)
催眠術は本当に簡単に体験できる
このように、音楽を聴くだけでトランス状態に入ることができる。
だから、催眠術をかけることは本当に簡単に体験することができます。
もしあなたが、催眠術を体験したいというのなら、映画を見てください。
その映画を見ている時は、とても集中して他の音が聞こえないですよね。
そして、肩を叩かれると、一気にその状態から覚めることができるでしょう。
この状態も催眠状態。
映画を見ている間は、あなたがまるで主人公になったように感じるのではないでしょうか。
映画という催眠により、暗示をかけられ、その中の一部になっている、その状態が催眠状態。
だから、催眠術をかけたいなら、音楽を聞かせたり、映画を見せたりすればいいのです。
もしかするとあなたは、テレビの催眠術ショーのようなものや宴会芸のようなものを期待しているのかもしれません。
催眠療法では、そのようなショー的な要素は必要ないので、ヒプノセラピストに催眠術ショーをやってほしいと言ってもできる人は少ないでしょう。
テレビの催眠術では、前もって暗示にかけている人を使うか、催眠術にかかりやすい被暗示性の高い人を選んで行います。
ですが、あなたが、被暗示性の高い人を選ぶことができれば、問題はないのですが、初心者だとそうはいかない。
だから次のような催眠術を使ってみてください。
(関連記事:ヒプノセラピー ~催眠療法のススメ~ あなたの脳と心に働きかける最強の心理カウンセリングとは)
催眠術を初心者がかけるおすすめの方法
催眠術を初心者がかけるのなら、確実にかかるものがおすすめ。
その確実にかかる催眠術とは、指の万力。
初心者でも簡単にかけることができる催眠術が指の万力です。
その初心者向け催眠術、指の万力のやり方は次の通り。
まずは、催眠術をかける相手の緊張を解き、リラックスしてもらいましょう、
大きく背伸びをしたり、深呼吸したりして、肩や腕の力を抜いてリラックスしてもらいます。
まず、神様に祈るように手を組んでもらい、両手の人差し指を上につきだします。
そして療法の人差し指の間にちょっとだけスキマを作ってもらいます。
この時十分にリラックスして力を抜いてもらいましょう。
力んでいるようだったら、いちど背伸びをして手を回してもらうなど、リラックスして力を抜いてもらいます。
その次に組んだ両手の人差し指の間の隙間をじっと見てもらい、あなたが、その人に
といってみてください。
そうすると普通の人は指がくっつきます。
もしくっつかない人がいれば、それは、あなたの催眠術にとても抵抗がある人。
そんな時は、くっつくと言った直後に、「おかしいですね。あっそうだ、間違えたかも。実は人差し指が離れていくのです。あなたが人差し指の隙間を見つめれば見つめるほど人差し指が離れていく」とすぐに切り返してみてください。
それで今度は指がくっつく人がいたとしたら、あなたとの相性がとても悪い相手。
この催眠は人間の体の構造を利用した催眠誘導法でとても権威的な催眠術です。
そもそも、リラックスすれば指から力が抜け、人差し指はくっつくように動くはず。
リラックスするよう指示を出しているのにリラックスしないという相手は、あなたの言葉を聞いていないか、あなたの催眠術を破ろうとしているのです。
トランスの音楽を聴かない相手には、トランス音楽のノリをかじることはできない。
映画館にはいっても映画を見なければ、映画の中に入り込むことはできないのです。
催眠術にかかることを強く拒否する相手には、かけることができない。
だから、最初に、催眠術に対する抵抗を取り除くことが必要で、相手を十分にリラックスさせることが大切なのです。
(関連記事:催眠術にかかる人とかからない人の違いとは。ヒプノセラピストが解説)
催眠術の後の解催眠は確実に行う
催眠術の後は、しっかりと解催眠を行います。
解催眠を行わなければ、後から頭が痛くなったり、ちょっとしたことで指が離れなくなるなど、身体の不調が出たりすることもあります。
だから解催眠は、忘れずに行いましょう。
解催眠のやり方はとても簡単。まず、あなたに注目してもらい、
のようにすれば問題ありません。
解催眠は、催眠術をかけた人のエチケット。
後から、身体や精神の不調を訴えられないように、しっかりと解催眠を行いましょう。
(関連記事:ミルトン・エリクソンの心理療法は無意識に語りかける催眠療法)
まとめ
以上、「催眠術を初心者がかけるおすすめの方法。催眠術は本当に簡単に体験できる」をお伝えしました。
いろいろある催眠誘導術のうち、ヒプノセラピーの導入で使われる方法は簡単に体験できる催眠術。
ヒプノセラピーをやっている人ならほとんどの人は、この方法を知っているでしょう。
この催眠術がうまくいけば、年齢退行催眠や前世療法など次のステップの催眠術も成功する可能性が高くなります。
反対に失敗すると、この後の催眠術はどんな簡単な催眠誘導でも、失敗する確率が高くなります。
最初はうまくいかないかもしれませんが、経験を積むとたとえ失敗したとしても、その場での切り返しがうまくなる。だから楽しんで練習してみてくださいね。
(関連記事:催眠状態に入ると何ができるのか。シンプルにできる催眠術の効果とは)
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