こんにちは。
神戸ヒプノセラピー、催眠療法のベレッツアです。
一瞬で人の心を誘導する技術という加藤聖龍の本。
その中で出てくる言葉にミルトン話法というものがあります。
このミルトン話法とは、ミルトン・エリクソンという過去最大ともいえる心理療法家の手法をまとめたミルトンモデルを引用した会話術。
そんな一瞬で人の心を誘導する技術というものは、いったいどんな会話術なのでしょうか。
一瞬で人の心を誘導する技術
一瞬で人の心を誘導する技術とは、加藤聖龍という人が書いた本。
この本の中で中心に据えられて使われる理論は、NLP(neuro linguistic programming:神経言語プログラミング)という技術のもとになったミルトン・エリクソンのミルトンモデル。
そのミルトンモデルを日常やビジネスの場面で使いやすいようにアレンジしているのがこの一瞬で人の心を誘導する技術という本なのです。
ミルトンモデルのすべてが入っているわけではないのですが、日本語で使うためにミルトン・エリクソンの手法を日本語向けに置き換えたものをミルトン話法としました。
(関連記事:催眠療法の歴史。不安や悩みを取り去る催眠療法は心理学の生みの親)
ミルトン話法とは
ミルトン話法とは、一瞬で人の心を誘導する技術を書いた加藤聖龍氏が作った言葉。
ミルトン・エリクソンの手法であるミルトン・モデルをさらに日本語用に置き換えたもの。
日常でもビジネスでも使いやすいようにまとめられています。
だから、このミルトン話法を使うことで周りの人達と円滑で心地のいい関係を作り上げ、また、維持することができるようになるとのこと。
このミルトン話法を使うことでコミュニケーションがとてもスムーズになるのです。
もし、あなたが対人コミュニケーションをうまくこなしたいと考えるなら、このミルトン話法を試してみると良いかもしれません。
(関連記事:催眠誘導のトレーニング法。ダブルバインドで誘導する言葉で話す方法)
催眠療法家ミルトン・エリクソン
催眠療法家、ミルトン・エリクソンは、人を観察する技術に優れた催眠療法を駆使するエキスパート。
小児ポリオで悩まされ、青年期に、目しか動かせないような状況に陥り、人の行動を観察することでその人の気持ちをつかむことができるようになりました。
催眠療法の中で行われる催眠誘導において、ミルトン・エリクソンの手法は、とても許容的な催眠誘導で普通の人にはなかなかまねのできない催眠誘導です。
ミルトン・エリクソン本人も自分の催眠誘導はマネをすることができないからという理由で、体系化することをしませんでした。
ですが、あまりにも、優れた技術であったため、その弟子たちがミルトン・エリクソンの手法をまとめていくつかの派閥を作ったのです。
その中の一つがリチャード・バンドラー博士と、ジョン・グリンダ―博士のNLP。
いまでも、ミルトン・エリクソンの手法を使う人々がいますが、ミルトン・エリクソン自身を超える許容的な催眠誘導を行う催眠療法家は現れていません。
それだけ、ミルトン・エリクソンの許容的催眠誘導は効果的でありながらも相手を観察し、あらかじめ計算されたダブルバインドな質問が重要になってくるのです。
(関連記事:ミルトン・エリクソンの催眠誘導は来談者中心療法と同じ視点の催眠術)
ミルトンモデルを引用した会話術「ミルトン話法」
それでは、加藤聖龍がミルトンモデルを引用し、見つけ出したミルトン話法を見ていきましょう。
ミルトン話法で挙げられている公式は18個あります。
- 「YES」「NO」で答えられる質問で、行動を誘導する話法
- 現在の状況をほのめかし、相手に自分が望む行動を誘導する話法
- 「~するとこう感じる」という会話で、相手に行動を誘導する話法
- 聞き出したいことを会話に埋め込み、相手の答えを誘導する話法
- 「~しないで」と否定することで「~したい」気持ちにさせる話法
- 原因や理由を先に述べて抵抗感を減らし、行動に誘導する話法
- 意味付けをすることで抵抗感が減り、相手を行動に誘導する話法
- 接続詞をはさみ、後の文を無意識に受け取らせやすくする話法
- 状態を継続させる言葉で自然に行動に結び付ける話法
- 最初の展開と最後の結果を関連付けさせてしまう話法
- 「YES」を言わせる質問を続け本題にも「YES」を言わせる話法
- 物事を一般化することで、当たり前のように理解させる話法
- 情報の一部を削除することで、相手のイメージを膨らませる話法
- 物事を勝手に結び付けながらも自然にその考えに導く話法
- 相手の気持ちを読んでいるかのように、誘導する話法
- 声の調子や大きさ、トーン、早さ、しぐさで特定の言葉を強調する表現
- 比喩表現やたとえ話で相手にすんなり受け入れさせる話法
- 誰かの言葉を引用することで、相手が受け入れやすくなる話法
この他にも、いつも懐疑的な人からOKをもらう方法や、ランチョンテクニック、相手のかたくなな思い込みを溶かすとっておきの言葉かけなど、この一瞬で人の心を誘導する技術という本の内容は、盛りだくさんです。
(関連記事:ミルトン・エリクソンの心理療法は無意識に語りかける催眠療法)
まとめ
以上、「一瞬で人の心を誘導する技術のミルトン話法とはミルトンモデルを引用した会話術」をお伝えしました。
筆者が語っている通り、NLPの専門書ではないので詳しく理論を語っているわけではありません。
ですが、実際に日常生活で使えるように、理論的な難しい部分をかみ砕いて具体的に説明されています。
NLPに興味があったり、対人コミュニケーションスキルを必要としたりするなら、入門書としておすすめの本でしょう。
(関連記事:ヒプノセラピー ~催眠療法のススメ~ あなたの脳と心に働きかける最強の心理カウンセリングとは)
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