前世療法で解決したい問題をターゲットにする理由

前世を見る時に題材を決めてしまうと先入観で現れてしまうのではないですか?

数日前にある人から受けた質問です。

 

前世療法を行うときに、解決したい問題をターゲットに絞ります。

なぜ、過去世を見る前世療法は、先入観が影響するにもかかわらず過去の世界を見る時に題材を決める必要があるのでしょうか。

 

前世療法とは

前世療法とは、ブライアン・ワイス博士(HP:https://www.brianweiss.jp)が体系化した方法で前世を体験することによって、今ある問題を解決していく方法です。

問題を解決していく心理的な方法は無数にありますが、前世療法はその一つとしてとらえることができます。

 

前世があるのか、ないのか、そのあたりの議論もあると思いますが、前世療法では、この問題は一切関係ありません。

理由は、あなたの意識していない記憶の中にある信念や価値観を表に出す作業にすぎないから。

 

前世からの因縁と感じる部分において心理的な側面からアプローチするのが前世療法。

絵画療法で絵をかいて問題を解決したり、プレイルームで遊び方を見て問題に気づき対処するのと基本的な考え方は同じ方法なのです。

 

前世はあるのかないのか

とはいっても、前世があるのかないのか、その部分が気になる人は多いと思います。

前世というものはあるのでしょうか。

 

答えから言うと、前世があるのかどうかは「わからない」、となります。

これは無責任に言うのではなく、前世があるのかないのかは、科学的に証明できず、誰も確認したことが無いから。

 

前世を覚えているという人も、前世と思っている記憶があるというだけであり、その記憶が前世であるとは証明できません。

また、前世がないというのも、事実として証明できない以上ないということもできないのです。

 

それでは、なぜ催眠療法、ヒプノセラピーでは前世療法というものがスタンダードな心理的問題の解決方法として素材するのか。

その理由は、前世と思えるような古い過去の記憶をイメージ化して表の意識上に浮かび上がらせることができるから。

 

問題となる記憶を認識することによって、自分の中にある価値観や信念を理解することができます。

だから、心の問題を解決する糸口として前世療法を取り入れることができるのです。

 

前世療法で見る過去世は本当の自分の前世なのか

この観点において、前世療法で見る過去世が本当の自分の前世であるのかという疑問を投げられたことがあります。

この質問に対する答えは、「自分の前世かどうかわからない」ということです。

 

実際に前世を確認した人によると、65%の人が自分の前世かどうかわからないと答えています。

そして、はっきりと自分の前世だったと断言できると答えた人は、20%もいません。

 

あなたが見る前世がどのように表れてくるか、それは体験してみないとわかりませんが、決して自分の前世だあると断言できるわけではないことがデータよりわかっています。

それでも問題ないのは、その前世はあなたの記憶が作り出したイメージだから。あなたの問題をターゲットして再構築した世界観が前世となって現れるからなのです。

 

あなたの過去は無数にある

あなたの過去は無数にあります。少なくとも、生まれてから今までの過去はあなたの生きてきた時間に比例して存在します。

その過去を1時間もかからずにすべて記憶に浮かび上がらせることは、実質的に不可能です。

 

仮に前世があるとしたら、その前世の分だけ記憶が増えるということになります。

ただでさえ膨大なデータなのに、その上、過去の人の人生まで再現されたらどうなると思いますか?

 

あなたが経験してきた無数の過去の膨大なデータについて、要点だけ引き上げることで、問題を鮮明に浮かび上がらせることができる。

過去の生データを取捨選択し、本当に必要なものをイメージ化する作業。これこそが、心理カウンセリングとしての前世療法と言えるでしょう。

 

題材となるターゲットを決めずに前世を見たらどうなるか

そこで、質問の内容、「題材を決めると先入観で現れてしまうのではないか」ということについての答えは、もうすでにご理解いただけると思います。

前世があるとしたら、138億年前のビッグバンで世界が誕生してから今日までの記憶がることになるでしょう。

 

もし、題材を決めずに前世を見ると、膨大なデータが生のまま復活しようとします。

そんな多くの記憶が一つの人生として現れること、それ自体、自ら作り出した寓話ではないでしょうか。

 

つまり、題材を決めずに前世を見た場合、あなたの脳は、観たいと思っている記憶をつなぎ合わせその場面をイメージを生み出すことになります。

シンデレラであったり、白馬の王子様であったり、中世の貴族であったり、平安時代のお姫様であったり、するでしょう。

 

それが前世であるのかどうかは、さておき、あなた自身が、見たいと思っているものを記憶の中から前世として呼び出すので、当たり前に、あなたの夢が前世となって現れることになります。

結果、白昼夢を見ている状態となり、見たい映画を見ていることと何ら変わらない状態となるのです。

 

まとめ

「前世療法で解決したい問題をターゲットにする理由」とは、見たい記憶にアプローチするための方法だから。

題材を決めて現れる前世が先入観に満ちた世界であるのを拒否するのであれば、それは単にあなたが見たい世界を見ることと変わりありません。

 

白馬に乗った王子様が現れる夢の世界を体験したいならそれでもかまいませんが、決してそれが前世であるとは言えないのです。

あなたが本当に前世を体験したいなら、見たい過去世にまつわる題材を決めて、ターゲットを定めてみるべき前世にダイブすることが最も効率的であり、効果的な前世療法につながることになるでしょう。

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