潜在意識とは。その仕組みと使い方

こんにちは。

神戸ヒプノセラピー、催眠療法のベレッツアです。

 

「潜在意識の仕組みがわかれば、その効果的な使い方を知ることができる。」

そんな言葉を聞いてことはありますか?

 

モチベーションアップや目標に対する動機づけ、心理カウンセリングや催眠療法などの心理療法で重要な位置づけである潜在意識

そんな潜在意識とはいったいどのようなものなのでしょうか。

 

潜在意識とは

潜在意識とは、意識の一つであり、顕在意識と対をなすもの。

潜在意識は、自覚されることなく行動や考え方に影響を与える意識だとか、心の奥底に潜んだ意識と言われます。

 

また潜在意識の影響を見てみると、スイスの心理学者で精神科医のユングが、人の意識は潜在意識の召使でしかないと断言するほど、潜在意識はあなたの意識に影響を与えています。

「人の意識の9割が潜在意識」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、それだけ、あなたの意識は潜在意識が重要な役割を果たしているのです。

 

たとえば、ネットサーフィンをしていて、「億万長者になる方法。貧乏人がお金持ちになるにはどうしたらいいのか」というようなリンクを見かけるとついクリックしたくなりませんか?

客観的に考えると、書いた本人が億万長者でない以上、その記事に信ぴょう性はありませんし、たとえ億万長者が書いたとしてもあなたがその方法で億万長者になれるとは限らない。

 

ですが、そんな言葉に反応してしまいついクリックしてしまうのは潜在意識がその言葉に同調しているから。

あなたの潜在意識の中に「金持ちになりたい。貧乏から抜け出したい」という気持ちがあるから、意識していなくてもその言葉に惹かれてしまうのです。

(関連記事:意味ネットワークとは。活性化拡散モデルと階層的ネットワークモデルの違い

 

潜在意識の仕組みとは

 

潜在意識は海に浮かぶ氷山に例えられます。

海の上に顔を出している部分が顕在意識であり、海面下で見えない部分が潜在意識。

 

氷山全体を考える時、海面下の部分を知らないと全体像が見えてこないように、あなたを考える時、見えない部分、普段気にしていない無意識的な潜在意識を知ることが大切です。

普段気にしていない意識、見えない意識を潜在意識と言いますが、潜在意識を分かりやすく説明するには記憶について理解することが一番の近道

 

記憶は、必要な時に思い出すことができる便利なもので普段は気にも留められることなく忘れ去られています。

ですが、必要な時に思い出すことができるのが記憶。

 

なぜ、必要な時に思い出せるのかというと、その記憶がしまわれている倉庫があるから。

脳科学的にはまだその記憶が脳のどの部分に記録されているのかということは実証されていませんが、記憶があなたの意識に記録されているのは事実。

 

そしてその記憶は普段忘れ去られていても、必要な時に思い出せる。

この記憶の倉庫を潜在意識と呼び、必要な時にその潜在意識から記憶を顕在意識に呼び出し、考えたり、判断したりします。

 

潜在意識にしまわれている記憶の一つ一つにラベルがつけられており、顕在意識が必要な時にそのラベルを検索し、合致したラベルの記憶を想起し思い出すという仕組み。

この理論は、認知心理学では意味ネットワークといわれる理論であり、ゲシュタルト心理学にも使われている理論です。

 

つまり、あなたの価値判断や物事の思考パターンは潜在意識の中にあるということ。

だから、潜在意識があなたの人格を作り上げることになるし、性格を生み出すもとになる。

 

潜在意識があなたの意識の一部、氷山の一角であり、潜在意識が意識の9割といわれる由縁がここにあります。

顕在意識があなたの意識のすべてに思ってしまいがちですが、じつは、その顕在意識は潜在意識に支配されている傀儡政権なのです。

 

こんな潜在意識とは、精神分析で発達してきた概念で、細かくいうと無意識という概念であるフロイト的解釈とユング的な解釈に分類されます。

それでは、潜在意識とはなにかを言うことをフロイトとユングの潜在意識の解釈から心理学的、学問的に深く見ていくことにしましょう。

(関連記事:ゲシュタルト心理学の考え方をわかりやすく説明するとこうなります。

 

フロイト的潜在意識とは

 

フロイトとは、ジークムント・フロイトと言い、オーストリアの精神科医で心理学者で精神分析学を創り出した人。

精神的な治療を行うことはありましたが、どちらかというと、一般的ではなく怪しい職業と思われていた時代。昭和の時代の日本における精神科にかかることを想像してもらえばよくわかるかと思います。

 

そんな時代に、精神的な治療法を精神分析として体系化した偉大な一人。フロイトは催眠療法の学校、リエボーとベルネームが作ったナンシースクールという学校も出ています。

精神的な治療に催眠療法の手法が応用されているのは、このようなところにあり、心理学のもと、臨床心理学の基礎が催眠療法であるというのはここにあります。

 

話しがそれましたが、潜在意識に戻しまして、フロイトは、現代の臨床心理でその基礎、前提ともいえる無意識という概念を創り出した人。

そのフロイトの無意識は、潜在意識とほぼ同じものとしてとらえて差し支えないでしょう。

 

フロイトの唱える無意識、潜在意識はエス、自我、超自我に分類されます

エスとは、人の精神の最下層に当たる部分で根源的で本能的な部分であり、欲望に代表されるもの。

 

快楽を求めるこころであると同時に、生命を維持するために必要なものを求めるこころでもあります。

動物やまだ人間として発達しきれていない赤ちゃんはこのエスで行動が支配され、生きているといえるでしょう。

 

超自我とは欲望であるエスを包み込み自分を押さえている社会的な規範や道徳的な考え

人のものを盗んではいけないのは法律で決められているし、道徳上いけないことだとして判断することです。

 

そして、自我とは、超自我とエスとの調和を取る存在です。自我が行き過ぎると、生命としての存在が危うくなり、ストレスも溜まっていくので、エスと自我の調和を取ることでその問題を解決する存在が超自我。

あなたが外出するとき、裸ではなく服を着るように、そして、真夏のように厚ければ薄着の服を選ぶように、エスをむき出しではいられないけれど超自我では心も体も参ってしまう。だから自我が現実世界で暮らすための調整役を果たします

(関連記事:催眠療法の歴史。不安や悩みを取り去る催眠療法は心理学の生みの親

 

ユング的潜在意識とは

ユングとは、カール・グスタフ・ユングと言い、スイスの精神科医で心理学者。フロイトの弟子でもありました。

そのユングは、フロイトの無意識を発展させ、意識と、個人的無意識、そして集合的無意識という概念を生み出します。

 

このユングの提唱した深層心理学をユング心理学と言い、1つの心理学における学問分野となっているほど奥深いもの。

ユング心理学では人の心は意識として認識して制御できる領域だけではなく意識することのできない無意識の領域の影響を大きく受け、依存しているという考えを用いました。

 

このユング心理学で用いられる意識とは、普段自分で物事を考えたり、判断したり、感じたりすることができる部分で、顕在意識のこと。

このユングの意識という顕在意識のうち、不快な記憶やトラウマなど強い感情やこだわりでこころに負担があるものを忘れたり押さえつけたりしたものを個人的無意識と呼び潜在意識に当たります。

 

個人的な体験や考え方になるので、他の人では、理解できないような感覚のものも存在することになるのが個人的無意識。

これに対して、集合的無意識とは、普遍的無意識とも呼ばれ、人間に共通の潜在意識のことで国や民族が違っても共通の潜在意識

 

どのような世界でも神という存在があったり、食欲があったり、性欲があったりと、人間として先祖から積み重ねられてきた本能に当たる部分が集合的無意識。

集合的無意識は万物の霊長としての遺伝的な潜在意識であり、個人的無意識とは個人レベルで積み重ねてきた無意識なのです。

(関連記事:潜在意識に働きかける効果とは!潜在意識を書き換えて簡単に新しい自分になる

 

潜在意識の使い方とは

潜在意識が顕在意識を支配し、潜在意識を使うことであなたの思考パターンや性格、人格まで変えることができることがわかったのではないでしょうか。

それでは、そんな重要な潜在意識の使い方とはどうしたらいいのでしょうか。

 

まず潜在意識を使うには、その記憶、意識を潜在意識に保管するという「記銘」と、潜在意識においておく「保存」、潜在意識から必要な記憶、意識を引き出す「想起」という過程が重要になります。

符号化とも呼ばれる記銘においては、自然と潜在意識に入ることもありますが、顕在意識で重要と判断されなければそのまま潜在意識に入らず、忘れられてしまいます。

 

そうならずに潜在意識に記銘する方法は、繰り返して記銘するリハーサル、整理して符号化する体制化、集中して記銘するための干渉の最小化、思い出しやすくするため意味付けを多くする検索手がかりが有効。

保存においては、小学校の時の憧れの異性が思ったほどではなかったというように、記憶そのものが変化していくことがあります。

 

別れた恋人がいつまでも美しいまま鮮明に残っていたり、トラウマがその時の事実よりもさらにひどい状況として記憶がすり替えられたりすることもこの潜在記憶の書き換えが原因。

あなたにとって都合の良いように変化していきますので、記憶にあるからそれが事実であるとは限らないので注意しましょう。

 

そして、記憶や意識を引き出す時の想起の段階において思い出せなかったり、違う事実を思い出したりすることがあるかもしれません。

たとえば、昔の彼女がクレオパトラのような美人だったというイメージを持っていたら、昔の彼女を思い出す時にクレオパトラを思い出してしまうようなことが起きます。

 

記銘、保持、想起とどの段階においても潜在意識に対する影響は存在します。

特に、自分にとって都合の良いように潜在意識、つまり、記憶を書き換えてしまう癖があることは要注意なポイント。

 

この記銘、保持、想起における潜在意識の書き換えは、あなたの性格や人格を変えることができる方法。

あなたの都合の良いように書き換えられる潜在意識なら、潜在意識に都合が良いように解釈してあなたの望むことに書き換えればいいのです。

 

これが、催眠療法で行われるフューチャーペーシング。

あなたにとって都合の良い未来を想像し、その未来を実現するために潜在意識がみずから納得して潜在意識に書き込まれた記憶や意識を書き換えていく方法なのです。

(関連記事:潜在意識の書き換えを成功させる簡単で効果があるたった一つの方法

 

まとめ

以上、「潜在意識とは。その仕組みと使い方」をお伝えしました。

潜在意識とは何かを知り、潜在意識を使うことができれば、あなたの仕事や人生に対する意識を明るく輝くものに変えていくことができます。

 

潜在意識の仕組みがわかれば、モチベーションアップや目標達成への意識付け、悩みやこころの問題の解決のための心理療法で効果を上げるポイントがわかるようになるでしょう。

潜在意識とはあなたの人格を作るもの、あなたの性格を作り上げるものであると同時に、あなたの都合にあわせて変化させることができるものなのです。

(関連記事:記憶のメカニズムを心理学で解明する。~記憶の種類とは~

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